大魔王編(26)

マリコ達は大魔王の居城へと向かった。
その最中、誰も口を開かなかった。
あまりにも圧倒的な存在。
その敵に向かう・・・。
それはあまりの重圧だった。

 

大魔王の居城に着くとそこには城を背に一人の男が立っていた。

 

・・・ベルドゥーガだった。

 

 


ベルドゥーガ!!

 

 

全員が身構えた。

 

 


少しはマシな顔になったな、光の勇者よ。

 


あんたはマシじゃないままね。

 


それは残念だ。
だが、そんなことはどうでもいい。
先日の続きと行こうか、光の勇者よ。
1対1で・・・と言いたい所だが、まあ、そなたらは同意してくれそうにないだろうな。

 


当たり前だ、ボケ眷属。

 


待って!

 


どうした、マリコ殿?

 


その勝負、受けて立つわ。

 


へ!?
何考えてるんだ、お前!!

 

 

シルビどころか、その場全員が慌てた。
ついこの前は一方的だった出はないか。

 

 


馬鹿だとかアホだとかいう言葉は甘んじて受けるわ。
だけど、コイツを一人でねじ伏せられずに大魔王と戦うなんて、お笑い種だわ。
それに・・・コイツはなんだかんだで卑怯な手は使わない。

 

 

その言葉にベルドゥーガは満足した笑みを見せた。

 

 


その言葉・・・嬉しいぞ!
さすがは俺が認めた戦士!!

 

 

その様子を見ながら、静かにマリコはベルドゥーガに問うた。

 

 


その前に、聞きたい事があるの・・・。

 


何だ?

 


あんたは大魔王に対する忠誠でここに立っているの、それとも、単純に戦いたいだけ?

 


両方だ。

 


大魔王の目的は知っているの?

 


・・・。

 

 

ベルドゥーガは黙った。
うすうす気が付いていたからだ、その目的を・・・。

 

マリコは、その沈黙を肯定と取った。

 

 


気が付いているのか、そもそも知っていたのかは知らないけど・・・。
それなのに、なぜ、あなたは大魔王に忠誠を誓っているの!?

 


俺は武人だ。
一度忠誠を誓った以上、それを覆すことはありえん。

 


それは間違った忠誠だわ。

 


何とでも言うがいい。

 

 

ベルドゥーガにも分かっていた。
己の愚かさを。
それでも忠義を捨てられなかった。
絶対に忠誠を尽くすと誓った存在。
その存在を、どのような目的を持っていようとも、絶対に忠義を尽くすと誓った以上は翻すなどありえなかった。

 

 


では、始めると行こうか・・・。

 

 

ベルドゥーガは静かに刀剣を構えた。

 

 

続く

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