大魔王編(7)

シルビは魔弾を作るために、ありとあらゆる材料を調合していた、
材料の調達はリスキンに頼んだ。
リスキンに頼んだのは・・・なんとなくだった。
自分は今だ魔弾をそれを作り出した自分を肯定出来てない自分を、リスキンが一番理解しているからかもしれなかった。

 

 


あんなに憎んでいたのになー

 

 

シルビは苦笑した。
当のマリコが許した、それにリスキンはヘルガから開放されて明らかに普通の状態に戻った。
ガラドゥもリスキンが共にくることを認めた。
最初は、自分だけが怒りに任せて追い出すのもどうかと思った、それだけだった。

 

でも、共1週間も汽車に揺られて旅をした。
そのとき、隠れて苦しみに耐えているリスキンを見た。

 

それを見て、少しずつだがリスキンに対する嫌悪は薄れていった。
マリコを苦しめた、許せない気持ちはあっても・・・。

 

今では完全に仲間として認めている自分がいた。
そんなことを考えているうちにリスキンが戻ってきた。

 

 


どうにかごまかして手に入れてきた。
これでいいか?

 

 

ざっと、薬剤を並べるリスキン。
かなりの量だった。
それらは薬剤店で手に入れたのがほとんどだったが、裏世界で手に入れたものもある。

 

 


ああ・・・。
悪いな。

 


そんなことはない。
それに使えといったのは俺だ。

 


・・・。

 


お前なら、正しく使える。
そう思ったから、ああ言った。
それだけだ。

 


そうか・・・。

 


俺もガラドゥに同じことを言われたしな。

 


ガラドゥらしいな・・・。
ガラドゥはどこか、何でもお見通しのところがある。
伊達に一つの部族を束ねていない、そう思うことが多い。
どうせ、俺が変なこともお見通しだったんだろうなー。

 


残念ながら、お前の様子がおかしいことは全員気がついていた。

 


 


お前が暗いなんて、天変地異だ。
気がつかないほうがおかしい。

 


俺、そんなにわかりやすかったか?

 


おもいっきりな。

 


・・・そりゃどうも。

 

 

シルビは苦笑した。
自分は結構能天気だ。
よくよく考えたら、暗くなるのはマリコ心配をする時ぐらいだった。

 

 


天変地異起こして悪かったな。

 


まったくだ。

 

 

材料を見ながら、シルビは苦しんだ。
材料の一つに、魔族の血も含まれている。
いつも死ぬ前の魔族から採取しているものだ。
煙になる前に採取した血液なら煙にならないことが分かっている。
先日の魔族との戦いでは、かなりの量の血を得ることに成功した。
そんなことした自分に嫌悪を感じた。
ドゥーガが愚かだと言った理由がよく分かる。

 

 


半魔でも大丈夫なのか、血液は?

 


はあ!?

 


俺はどうやら父親のほうの・・・魔族の血の方が濃いようだからな。

 


試したことあると思うか・・・?

 


まあ、ないだろうな。
でも、それならお互い了承済みだし、死ぬ寸前の魔族から採取するよりかはましだろ?

 


マシなわけないだろう。

 

 

考えたこともなかった。
それをリスキンはしろと言う。

 

 


これからはそうしろ。
俺の闇の力は何故か強い。
結構強力な魔族だったようだな、俺の父は。

 


・・・ごめんこうむる。

 


でも、そうしろ。
そのほうが効率がいい。
弱まるんだったら考え物だが、試す価値はある。

 


・・・あのなあ。

 

 

仲間の血を使うなど、もっての外だ。

 

 


嫌でも使え。
死ぬ寸前の魔族の血を採取している姿をマリコに見せたいか?

 


!!

 


そういうことだ。

 


・・・これ以上、マリコに隠し事したくねえ。

 

 

まだ、言えずじまいだが言うつもりだ。

 

 


言えばいい。
でも、見せたくないのは事実だろう。

 


あのなあ・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、散々シルビとリスキンは魔族の血について揉めたが、最終的にはシルビが押し切られた。

 

 


悪いな、リスキン・・・・・・。

 


そんなことはない。

 

 

続く

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