妖精の森編(3)

翌日。
マリコ達は樹海に向かい、入っていった。

 

 


これが樹海ってやつか・・・。
薄気味悪いな。

 


なんかいやな感じ。

 


そんなことを言っている場合ではあるまい。
進むぞ。

 

 

そう言うと、ガラドゥは方位磁石を取り出した。

 

 


ちょっと、樹海では方位磁石って使えないんじゃないの!?

 


ありゃあ、でまだ。

 


へ?

 


特殊な岩石の近く以外は平気なはずだ。

 


ここの付近にそういった岩が採掘されるとは聞いたことはない。
問題ない。

 

 

そんなやりとりをしながら、マリコ達は方位磁石を元に樹海の中心を目指した。
妖精の森に辿り着くために・・・。

 

樹海を進むと、死体が点在するようになった。
白骨から、最近のものまで・・・。

 

 


これが、妖精の森に辿り着けなかったものたちの末路か・・・。

 


むごいことを・・・。
我らエルフとて外のものを受け付けませんが・・・。
エルフの村では入り口に辿り着けるようにしてあるというのに・・・。

 


我々も受け入れられなければ、こうなる、というわけか。

 


私達は辿り着く。
絶対に。
希望を背負っている。
ここで死体になるわけにはいかない。

 


マリコに賛成だな。
死体になんかになってたまるかってーの。
大丈夫だって。

 

 

そういって、いつもと同じ笑顔でシルビは言った。

 

 


ここが中心か・・・。
この方位磁石がくるってなかったらな・・・。

 


だが、森らしきものは見当たらないな。

 

 

マリコ達は思案した。
どうしたら辿り着けるかを。
そのとき、唐突に声がした。

 

 


お待ちしておりました。
このまままっすぐにお進みください・・・。
妖精の森はすぐに現れるでしょう。

 

 

マリコ達はとっさに構えた。
そして周りを見渡す。
だが、誰もいない。

 

 


安心してください。
何もしません。
まっすぐ進むのです。
必ずやルメンシャラ様・・・妖精の女王様はお会いになります。

 

 

その言葉に一同は顔を見合わせ、うなずいた。
罠かもしれない。
でも、進むしかない。

 

そして、しばらく歩くと森が出てきた。

 

 


森だわ!
森が出てきたわ!

 


あの声は・・・妖精のものか・・・?

 


そうです。
私の名前はフェルリス。
森の外なので姿を隠しておりました。
案内しましょう、女王様の下へ。
女王様がお待ちしております・・・。

 

 

唐突に妖精らしき少女が現れた。
手のひらの大きさと同じぐらいの大きさだった。
その小さな少女はふわふわと浮かんでいる。

 

 


さあ、こちらへ・・・。

 

 

案内されたのは荘厳な聖堂のような場所だった。
その奥の一つ上の段に女性・・・ルメンシャラは立っていた。
フェルリスとは違って人間と同じ背丈の女性だった
ルメンシャラは神々しい雰囲気を持っていた。

 

 


良くぞ参られた、天啓によって選ばれし者達よ・・・。
私の名前はルメンシャラ。
妖精の頂点に立つ者。
そして・・・天啓を授ける者・・・。

 


!!!

 


あんたが天啓を与えているというのか・・・アッシャに・・・。

 


罪深きアッシャ。
彼女に天啓を授け、罪を背負わせ続けるために永遠の命を与えた。

 


疑問があったの。
教えて頂戴。
何でここに魔王が封印されているの?

 


正確には、魔王の封印が施されている場所に妖精の森を作った。
魔王の封印が綻びないようにするために・・・。

 


綻びないように?

 


そう。
ミエラや大賢者達は封印に成功したといっても、大魔王の力は強大すぎる。
必ずや大魔王は封印を食い破りにくる。
それを防ぐために、我々妖精は封印の綻びを直し続けた。
だが、それも限界・・・。

 

 

ルメンシャラは淡々と語った。

 

 


食い破られる・・・まさにその時にそなた達が現れた。
これこそ僥倖。
そして、アッシャの試練も乗り越えた。
そのような者達を招くのは必定。

 


つまらん天啓を与えたものだな。

 


そう申すと思っていた。
だがな、大賢者といえどもアッシャのみでどうにかできる問題ではない。
だからこそ、我が天啓をもってして大魔王を倒す者達を集めようと思ったのだ。

 

 

そこへ、フェルリスが何か感じ取った様子を見せた。

 

 


ルメンシャラ様。
魔族も軍政が此方へ着ております。

 


なんですって!

 


魔王様の封印を早々にこわそうということか。

 


ついに来たか・・・。
各々に伝えよ。
逃げれるものは逃げるように、と。
だが、魔王の封印を守護している者達は残るように。

 


わかりました。

 

 

ルメンシャラつぶやくように言った。

 

 


そなた達ごと、封印を守護している我々を殺し、大魔王の封印を壊そうということか・・・。

 

 

続く

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