妖精の森編(11)

ベルドゥーガはドゥーガの死に驚きと悲しみで震えていた。

 

 


ミランヌ、今のうちにマリコに治癒を!

 


はい!

 

 

治癒を受けているマリコにフェルリスは静かに語りかけた。

 

 


感情に任せて行動するなど・・・
勇者なのでしょう?
なぜ、皆と行動を共にしなかったのです?

 


!!
私・・・

 

 

そうだった。
怒りに任せて行動してしまった。
いつだって、皆のフォローがあったから自分は十分に力を発揮できていたのに。

 

 


今は、あのベルドゥーガという眷族を倒すことのみに集中しなさい。
でなければ、この殺戮は終わらない。

 

 

そう言うと、フェルリスは手のひらサイズの大きさから通常の人間のサイズ・・・マリコとシルビの中間ぐらいの背丈になった。

 

 


!!

 

 

それには全員が驚いた。

 

 


相手は刀剣の使い手。
戦闘手法は変えないといけないですね。

 

 

そうしているうちに、ベルドゥーガは再び双剣を構えた。

 

 


どのようにドゥーガを倒したかなど聞かん。
だが、お前達全員、ここで死んでもらおう。
一騎打ちは楽しかったが、お前達は黙って俺と光の勇者の決闘を見てはくれないようだしな。

 


お前を倒さなきゃ、意味ねーからな。
そっちに付き合ってる暇はねー。

 


そういうことだ。

 

 

リスキンはシルビに対して言った。

 

 


おそらく、奴はアルテメシアよりしぶとい。
シルビ、お前が鍵になる。
お前なら正しく使える、さっきみたいにな。
忘れるな。
お前は力を正義のために使える。

 


 


何の話?

 


説明は後でシルビがしてくれる。
今は奴を倒すことだけに集中するんだ。

 


シルビ、どうか自分を信じてください。

 

 

そうしているうちに、ベルドゥーガは刀剣を構えた。

 

 


会議は終わったか?

 


わざわざ待っててくれたのですか。
親切ですね。

 


武人として当然だ。
いざ!!

 

 

ベルドゥーガが一気に突っ込んできた。
そして、マリコを標準にして。

 

 


そうはさせねえ。

 

 

刀剣をはじこうとシルビが銃弾を撃つ。

 

 


同じ手はくわん。

 

 

だが、あっさりと刀剣ではじき返す。
シルビに向かって。

 

 


シルビ!

 

 

だが、返ってきた銃弾をガラドゥが斧ではじいた。

 

 


骨のある奴だ。
嫌いではない。

 

 

ベルドゥーガの突進はとまらない。
マリコめがけてやってくる。
治癒で回復したマリコは、ベルドゥーガの刀剣を受け止める。
リスキンとガラドゥも応戦するために、二人に突っ込んでいくが・・・

 

 


邪魔だ。

 

 

マリコを弾き飛ばし、二人に向けて短刀を投げつける。
ガラドゥは斧で、リスキンはスピードを生かして避ける。

 

 


束になれば、俺をしとめられると思ったか!?

 

 

そんな時、フェルリスがベルドゥーガに応戦した。

 

 


 

 

フェルリスは武器こそ持ってないが、ふわふわと浮きながらベルドゥーガの刀剣を綺麗によけて、その腹に蹴りを入れた。
ベルドゥーガはわずかだが、後ろに飛ばされた。
フェルリスはそれを追いかけ、ベルドゥーガもすぐに応戦していくが、なかなか刀剣が当たらない。
しかし、ベルドゥーガのほうが力量は上だった。

 

 


フェルリス!

 

 

フェルリスにあたりそうになった刀剣をマリコがはじく。

 

 


なるほど。
なめていたのは俺か。

 


そういうことです。
共に戦うということはこういうことです。
マリコ、助かりました。

 


フェルリス、あなた強すぎよ・・・。

 


そうでしょうか?
潜在的な力なら・・・あなたが上です。

 

 

そんな会話をしているうちにベルドゥーガが突進してきた。
それをガラドゥが斧で刀剣を受け止める。

 

 


前に出てくるしか脳がないのか、貴様は。

 


武人のたしなみだ。

 

 

そう言うと、ガラドゥの斧まではじき返した。

 

 


!!

 

 

ベルドゥーガはすぐに体制を整えて、一気にガラドゥを攻撃した。

 

 


ぐっ!

 

 

直撃こそ避けたものの。
腕に大怪我を負った。

 

 


おまかせを!

 


させん!

 

 

ミランヌの治癒画が効く前に、ガラドゥをミランヌめがけて蹴り飛ばした。
それを飛ばされながらもミランヌにぶつからないよう受け止めるリスキン。

 

 


くっ!

 


リスキン、ガラドゥ!!

 

 

この状況にマリコは焦った。
身をもって知っている、ベルドゥーガの強さを。

 

 


信じなさい、仲間を。
勇者であるならば。

 


 


あなたは・・・少々、仲間の力を過小評価してませんか?

 


そんなことない。
馬鹿なこと言わないで。

 

 

常に自分を支えて来てくれた仲間達なのだ。
信じないほうがおかしい。

 

 


なら信じなさい。
彼らはあなたの絶対的な力となる。
先ほどだって、シルビはあなたを守った。
今だって、リスキンはミランヌを守ったではないですか。

 


わかってるわ!!

 


ならば、なぜ、焦るのですか?
信じているのならば、焦らないはずです。

 

 

そう、マリコは焦っていた。
このままでは・・・と。

 

 


あいつは強い。
早々どうにかなるなんて・・・。

 


それが過小評価しているというのです。
確かにあの者は強い。
早々どうにかできないでしょう。
しかし、貴女の仲間たちが早々どうにかなってしまうとでも思っているのですか?

 


そんなこと・・・は・・・・・・。

 

 

思っていた。
マリコはそのことに気がついた。

 

 


今まで、貴女方の仲間はそう簡単にやられてしまうような者達ならば生き延びてはこれなかったのでは?
眷属を3人も倒した。
でも、彼らは生きている。

 


!!

 

 

そうだ、生き残ってきたではないか・・・。
それなのに自分は何を焦っていたのか。
まだ、戦いは終わっていない。

 

 


・・・あなたの言うとおりだわ。
私はもっと、仲間を信じなければいけなかった。

 


そして、私も信じなさい。
今の仲間には私も含まれているのです。

 


 


信じるのです・・・仲間を。
そう、絶対的に。
勇者であるならば。
よいですか、それが全ての鍵となるのです。

 

 

続く

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