メイラ皇国編(9)

“勇者と呼ばれる事に意味があるというならば、受け入れる。”
マリコはそう言った。
なんて脆弱な覚悟だろうか。
それに引き換え、ダルメラはどうか。
全てを背負って、受け入れている。

 

 


シルビ、私ってだらしないわよね。

 

 

マリコはシルビに言った。
二人でエルメスの国王からの冠が、とか、メイラ皇王の賜り者がどうのと言い合っている最中だった。

 

 


なに今更なこと言ってるんだ、お前?

 

 

笑いながらシルビは言った。
しかし、シルビには分かっていた。
重責から逃げたいと思う心がマリコの心のどこかにあることを。
マリコは周りが思うほど、強くない。

 

 


なによ、今更って・・・。

 


そのまんまの意味。

 

 

にやりとしルビは笑った。

 

 


安心しろ。
お前がだらしないから俺はついてきたんだからな。
ちょっとぐらいだらしなくたって、俺たちがフォローするさ。
だらしなさ過ぎたら、俺がぶん殴ってやるってな。

 


・・・。
殴るって何よ。

 

 

そう言いつつ、安堵するマリコ。
逃げたい、どこかそう思う自分がいた。
でも、逃げようとしたら、きっとシルビがぶん殴って目を覚まさせてくれる。
そう思うと安心して戦うことができる気がした。

 

 

続く

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