メイラ皇国編(3)

翌日、ララが見繕ったプレゼントを持ってマリコの元へ訪れるダルメラ。
マリコとシルビが談笑していたときだった。

 

 


光の勇者、いや、マリコ。
そなたには花も似合う。。。と思ってな。。。。

 

 

しどろもどろに顔を赤らめながら豪華に彩られた花束をマリコに渡すダルメラ。
ララは光の勇者ではなくマリコと呼べとダルメラに助言していた。
その方が気安い関係になると。

 

 


・・・ありがとうございます。

 

 

皇王からの贈り物である、一応受け取ったがマリコは花束には興味はなかった。
野に咲く花々にこそ輝く美しさがあるのだとマリコは考える類の人間なのだ。

 

 


そ、それでな、マリコ。
髪飾りも用意した。。。
娘なのにそのような武具で固めているだけなのもどうかと思って・・・。
えと、そうなのだ。。。

 


私のは母国エルダスの王から賜った、この冠があります。

 

 

花束は受け取ったが、さすがにこれは譲れないとマリコは思った。
母国からの王から、王の母である先代の女王の冠を下賜されたのだ。
それは一見、大国の女王の冠には見えないが、華美を嫌う先代が作らせた物だった。
代々続く女王がかぶるべき豪華な冠をかぶらず、生涯身につけ続けた冠。
それを超える物など存在しない。

 

 


そ、そうか・・・。

 

 

しゅん・・・とうなだれるダルメラ。
そのやり取りにシルビは慌てた。

 

 


馬鹿!
貰っておけ!!
・・・皇王様!!!
マリコはありがたく頂きますと申し上げております!!!
て、照れ屋なんですよ、マリコは!!!

 

 

マリコは照れ屋などでは、決してない。
むしろ逆だ。
だが、仮にも皇王の贈り物である。
シルビが慌てるのも無理もないと思って、マリコは黙って受け取った。

 

 

 

****************

 

 

 


どうしよう、これ。

 

 

マリコは豪華な花束と優雅な髪飾りを見て溜息を吐いた。
正直、こういったものはマリコの趣味ではない。

 

 


どうしよう、じゃねえ。
意味、わからねえのか?

 


何が?

 


・・・お前がそこまでアホとは思ってなかったぜ。
独身の皇王様が女にこんな豪華な花束と髪飾りを用意して持ってきたんだぞ、手ずから。
意図がよめねえのか!?

 


私が光の勇者だってことだからでしょう。

 


・・・。
皇王様はお前のことを、マリコ、と呼んだぞ・・・。

 


それがどうかしたの?

 

 

皇王がマリコを、マリコと呼ぶことになど疑問を抱かなかった。
そもそも、皇王まで自分のことを光の勇者と呼び続けるのもおかしな話だ。
元々、特別扱いされ続けてきたマリコだ。
シルビが言いたい事が全く分からなかった。

 

贈り物は、確かにマリコの好むものとは間逆のものだということはシルビにもよくわかってはいる。
マリコは花束より野草を好み、普通の娘が好みそうな髪飾りなどにも本気で興味がなく、武具に興味を抱く。
しかし、こんな代物を贈られて・・・。
しかも皇王がわざわざ『顔を赤らめて』出向いてきたというのに全くどうでもよさそうなマリコにシルビは頭を痛めた。
鈍い、あまりにも鈍すぎる・・・。

 

 


こいつ、一生嫁にいけねえかも・・・。

 

 

 

***************

 

 

 

その後、ダルメラは自分の執務室に走り去っていた。

 

 


何が、絶対喜ぶ、だ!
ララ!!
全然喜んでなかったぞ、マリコは!!!
驚くこともしなかった!
むしろ、贈った物が気に入らないといった感じだった!!

 


ええ~
おかしいなあ・・・
わざわざお似合いになる物を用意したのに・・・

 


もしかしなくても、光の勇者殿は骨の髄まで勇者殿ではないのでしょうか・・・
女性として生きてない、とか。

 


だったら余計喜ぶはずよ。
驚きながら、受け取ったのよ♪
嫌なわけないじゃない。
光の勇者様と崇められてきたんだもの、男性からの愛の贈り物なんてなかったのよ、きっと。
ダルメラ様、そう悲観なさらないで下さいませ。
驚いただけです、光の勇者様は。
ワタクシ、どんどん気合入れますから!!

 

 

そう言って、勘違いをしたままララはマリコへのプレゼントを選んでいた。

 

 

続く

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