メイラ皇国編(1)

エルダは魔法で編んだ鳥を作り出し、その足に書簡を持たせて飛び立たせた。

 

 


これで、皇王様にここのことも伝わるでしょう。
我々も向かいましょう・・・。
皇王様の元へ・・・。
私がいるので、すぐに面会は可能です。

 

 

 

**************

 

 

 

エルダと共にメイラの首都レネバにたどり着いたマリコ達。
その旅の時、エルダとミランヌは自分がエルフとばれないようにフードを被っていた。

 

そして、エルダの言うとおり、すぐに皇王との面会が可能だった。

 

待ち構えていたのはギラリと光る目をし、人を圧倒させる雰囲気を持った若き皇王だった。
この人は、まさしく皇王。
そう思わせる雰囲気を持っていた。
エルダは皇王の前で膝をついて頭を下げた。
マリコ達は慌ててエルダに続いた。

 

しかし、当の皇王はマリコを見るなり、眼を見開いたて凝視した。
頬を赤らめながら・・・。
そして、ごほんっと一つ咳をした。

 

 


エルダ、久方ぶりだな。
世の戴冠式以来か。

 

 

皇王は、何故かエルダではなく、マリコをチラッと見て言った。

 

 


文は読んだ。
その娘が光の勇者か。
連れてきてくれたこと、礼を申す。
余がメイラ皇国、皇王ダルメラ15世だ。

 

 

皇王ダルメラは続ける。

 

 


皇王であるというのに、余は何も知らなかった。
すまなく思う。
我がメイラがあのような非道を行っていたとは・・・。
地下都市にある書籍の類は全て引き上げさせて、目を通した。
そして、全て国民に知らせておる・・・我がメイラの罪、魔王の復活の兆しも、な。

 


貴方様の罪ではありますまい。
これは、太古メイラの罪でございます・・・。

 


違う。
余の責任だ。
知らなかった、ではすまない。
当時のメイラは混乱で多くを失ったが、全てを失ったわけではない。
当時の書物を徹底的に調べさせたら、一つだけ当時の地下都市に関する記録が残されておった・・・。
余は、調べもせずにいた・・・。
これを罪と言わずなんという。

 


・・・皇王様。

 

 

そして、また、ダルメラは何故か咳をごほんっとしてマリコの方を見つめた。

 

 


正直、驚いておる。
女とは聞いてはいたが、こんな小柄な娘とは。
このような小さな娘が光の勇者・・・。
だが、余にも視える、身にまとう光が・・・。
そして、その眼の強さも。
そなたの活躍は既にこの大陸のみならず、世界中に知れ渡っておる。
魔王を倒し世界を救う勇者がいる、と。

 


私は仲間の助けがなければ勝てませんでした。
私のみが世界を救うのではありません。
皆が救うのです。
共に戦いましょう、皇王様。
共に魔王からこの世界を取り戻しましょう。

 

 

マリコは力をこめて言った。
エルダは言った。
戦う力を与えよ・・・と。

 

そんなマリコを、ダルメラは、また目を見開いてマリコを凝視した。

 

 


その通りだ。
そなただけの力を借りるわけにはいかぬ。
メイラだけではなく、世界中の魔族や魔物たちが、どんどん力をつけて人々を苦しめておる。
世界中の国々がその力を持って、魔族の撃退をし、国民を守らねばならぬのだ。
素晴らしき娘、その力強き言葉で、我が軍を、いや、全ての者達を勇気付けてくれぬか。
皆、恐れすぎておる。

 


仰るとおりでございます、皇王様・・・。
我がエルフ達も同様でした・・・。
当時も、今も・・・。

 


このままでは700年前と同じことになる。
当時の者達は混乱ばかりして、魔王と戦うのを、封印をするのを、当時の勇者達に押し付けるばかりだった。
だからこそ、世界は滅びたのだ・・・。
今まさに、そのツケが来たのだ。
戦わねばならぬのだ。
皆で・・・。
そなたの言っていることは正しい・・・光の勇者よ。

 

 

マリコはその皇王の力強い言葉と威厳に満ちた姿を見て、安堵した。
この人になら、任せられると。

 

 

 

***************

 

 

 

マリコ達に用意されたのは一人一部屋の豪華な部屋だった。
とりあえず、マリコの部屋に集まって話しをし始めるマリコ達。

 

 


な~んか、おかしくなかったか、あの皇王様。

 


何が?
素晴らしいお方じゃない。

 


そこじゃない、この脳みそ筋肉。

 


何がよ。

 


皇王様はお前ばかり見てた・・・頬を赤らめて・・・・・・
ありゃあ・・・なあ・・・・・・

 


確かに。

 


あれは・・・。

 


・・・。

 


???

 


何でお前だけ疑問符なんだ。
気がつくまでぼさっとしてろ。
脳みそ筋肉。

 


何が脳みそ筋肉よ。
そんな意味わかんないことより、今後のことを考えましょう。
その為にここへ集まったんだから。

 


まあ、そうだな。

 

 

マリコの鈍さにシルビは呆れながら、マリコの言葉に頷いた。

 

 

続く

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