エルフ村編(20)

全員が戦闘を繰り広げる中、リスキンはトゥロワと戦闘していた。

 

だが、移動するスピードで勝るリスキンも戦闘スキルではトゥロワに劣っていた。
トロゥワの動きは、まさに武道の達人そのものだった。
武器も持たずにスニークを血まみれにさせている。
殴る蹴るの繰り出しが、全て強力な刃物のような威力を持っている。
まるでガラドゥのようだ。
防御の方法はマリコのそれと同じ。
相手の攻撃を綺麗に受け流す。

 

 


甘い甘い。
よくそんな腕でカトゥーナを倒せたわね!

 


ヤツが弱かっただけだ。

 

 

リスキン自身、カトゥーナを倒したという記憶も手ごたえも覚えていない為、言われても実感が無いのでそういう言葉しか浮かばなかった。

 

 


まあ、その償いはきっちりしてもらわないとね。
カトゥーナは馬鹿な子だったけど、私、大好きだったのよ。

 


自分達がやってきたことを棚に上げて、よく言う・・・。

 


その台詞、そのまま返してあげる。
操られていたっていっても、散々殺してきたじゃない。
それなのに、生きている、生かされている。

 

 

その言葉はリスキンの心を抉った。
その通りだ、何故、自分は生きている。

 

 


分かっている・・・。
俺が生きていることは、間違いだって事はな・・・。

 


あら、素直ね。
じゃあ、死になさい。

 


だからといって、今、死ぬわけにはいかない。

 


でも動きが速いだけじゃ私は倒せないわよ?
知ってるでしょ?

 

 

トゥロワはそう言うと鋭い爪でリスキンの顔を狙う。

 

 


!!

 

 

辛うじて致命傷を避けたリスキンだが、頬に大きな血を流す。

 

 


アンタって地下都市に居た所為か、ホンット血の臭いが食欲をそそらないわ。
まるで腐った肉みたい。

 


貴様に食われないで済むならそれでいい。

 


余裕見せると死ぬわよ!

 

 

トゥロワは地下都市に何度か訪れている時にスニークだった頃のリスキンを知っている。
そのころのリスキン・・・スニークは強い魔力を持ち魔法も操っていた。
その強さは別格で眷属の側近たるにふさわしい存在だった。
ヘルガに操られていると聞いてあの頃とは違うとは分かってはいるが警戒している部分もトゥロワの中にはあったのだ。
油断をしてはならない、全力でつぶさねばならない。
カトゥーナはそう考えた。

 

 


そこだ!

 

 

トロゥワが攻撃を仕掛ける寸前、リスキンは奥の手として隠していた銃をコート越しにトゥロワに放つ。

 

 


!?

 

 

とっさの銃弾に慌てるように避けるトゥロワ。
そこにすかざすリスキンは素早い斬撃を与えた。
が、致命傷にはなっていなかった。

 

 


スニークらしい小細工ね。

 

 

トゥロワはそう言いながらも自らの傷を気にする事は無かった。

 

 


相変わらず逃げることだけは速いようだな。

 


ふふ、私は逃げるだけがとりえじゃないのよ。
ついでに、あんたの弱点も教えてあげる。

 

 

トゥロワはそう言うと瞬時にリスキンとの距離を詰めて鋭い爪で襲い掛かろうとする。

 

 


何度も同じ手は食わん!

 


残念でした♪

 


!?

 

 

咄嗟に防御しようとするリスキンだったが、トゥロワの手からは黒いオーラが出ていた。
トゥロワは最初から接近攻撃ではなく魔法を狙い、リスキンが防御することで回避する時間を無くす為にわざと近づいたのだ。

 

 


消えなさい!

 

 

トゥロワの闇の魔法がリスキンを直撃し、リスキンは大きく吹き飛ぶ。

 

 


ば・・バカな・・・。

 

 

トゥロワの闇の魔法は、それほど強い魔法ではなかったはずなのにリスキンは大きなダメージを受けた。

 

 


バカなアンタの最期に教えてやるわ。
闇の住人は闇の攻撃に弱いのよ。
まあ、光が一番弱いけど?
アンタは気づいてないだろうけどカトゥーナが死んだのもアンタの闇の力を受けたから。
カトゥーナは特に闇の力に弱かったからね。
どっちにしろ自分の中に流れる闇の血を恨むことね!

 

 

トゥロワがリスキン目掛けてトドメの一撃を放とうとしたその瞬間だった。

 

 


トゥロワー!
アルテメシア様を守るにゃー!

 


!!

 

 

凄まじいスピードで駆けるドゥの声に呼ばれてわれ先にとある場所へ走っていった・・。

 

 

続く

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