エルフ村編(19)

シルビとガラドゥの前にドゥが立っていた。

 

 


スニークはカトゥーナを殺したにゃ・・・!
ほんとはスニークとやりたかったけど、それはトロゥワのほうが適任だから仕方がないにゃ!!

 


そりゃ残念だったな。

 


余裕だな、随分。

 


うるさい!!
よくもカトゥーナを・・・お前達は許さないにゃ!!!

 


猫缶食われてお前も殺しそうな勢いだったじゃねーか・・・

 

 

シルビはそう思いつつ、ドゥの激昂を若干複雑に感じていた。
襲われたことは間違いない。
だが、ウエスタが死んで激昂した自分に今のドゥが重なって見えたからだ。
大切な仲間を失う・・・それがいかほど苦しいか、シルビは知っている。

 

 


殺してやる・・殺してやるにゃーー!!

 

 

ドゥは持ってた猫缶を1つ食べた瞬間、2人の視界から消えた

 

 


うぉ!
おっさん!危ねぇ!

 


 

 

辛うじて何かを避けたシルビだが、ガラドゥがそれに意識した時、ガラドゥの身体は大きく吹き飛ばされていた。

 

 


な・・なんてスピードとパワーだ・・・。

 


今のはほんの小手先の力だにゃ。
苦しみながら死んだカトゥーナの痛みを全員、味わいながら死ねにゃ。

 

 

そう言うとドゥの姿は瞬く間に消える。
それと同時にガラドゥも武装を捨て動く。
だが、ガラドゥのスピードよりも圧倒的早く、そして強くドゥはガラドゥを地面にねじ伏せる。

 

 


ぐっ・・・!

 


山岳の獣人だからどの程度かと思ったけど、所詮この程度かにゃ。

 


今だ!

 

 

シルビはドゥの近くに銃弾を数発撃つ。
だが、ドゥは微動だにしなかった。

 

 


もうお前達の銃弾なんかに踊らされはしないにゃ。
お前達の行動、ぜーんぶ嫌いになったにゃ。

 


くそ!

 

 

シルビはガラドゥを掴むドゥには撃てず、ドゥのすぐ近くに撃つのが精一杯だった。

 

 


邪魔な犬っころめ、死ねにゃ!

 

 

ドゥがガラドゥに留めの一撃を与えようとする瞬間、ガラドゥは僅かにドゥの力が緩んだ気がした。

 

 


ふん!

 

 

ここぞとばかりにガラドゥは素早い蹴りを入れ、ドゥから離れる。

 

 


にゃ!
こんな時に!

 


・・・?

 


仕掛けさせてもらう!

 

 

突然動揺しスキを見せたドゥの胴体に懇親の一撃を繰り出すガラドゥ。
だがドゥは吹っ飛びこそするが、然程のダメージを受けた様子もなくネコのように身軽に受身を取る。

 

 


ちょっと油断したにゃ・・。
次こそはそうか行かないにゃ!

 

 

そう言うとドゥは腰に下げていた猫缶を食べると再び素早く動く。

 

 


そうか、そういうからくりか!

 

 

シルビは何かを閃いたかの様に銃を構えなおし、ガラドゥに銃を向ける。

 

 


許せおっさん!

 


!?

 

 

シルビが銃弾を放ったのはガラドゥのほうだった。
しかし銃弾がガラドゥに当たる前に近づいたドゥの腰に当たり、下げていた猫缶が全て破裂した。

 

 


にゃにゃ!?

 


もらった!

 

 

再び狼狽し攻撃の瞬間を逃したドゥにガラドゥは一撃をお見舞いする。
顔面に痛烈な一撃を受けたドゥは今度はダメージを受けたようであった。

 

 


くぅ・・飛び道具と犬っころの分際で・・・にゃ。

 

 

ドゥは攻撃を受けたがゆらゆらと再び立ち上がる。

 

 


猫野郎、お前は一撃を出すにはその変なエサを食べなきゃ動けも攻撃も出来ないみたいだな。
悪ぃが封じさせてもらったぜ。

 


邪魔なのは変な狩猟の方だったかにゃ・・!
ならば・・

 

 

ドゥが動く前にガラドゥがスキを入れず攻撃を与える。

 

 


こういう時は勝つのが正義ってモンだにゃ!!

 


お前は正義ではなく悪だ。
散れ!!

 


ええい鬱陶しいヤツだにゃ!

 

 

ガラドゥの攻撃を避けつつもシルビに近づこうとするドゥ。

 

 


無防備に突進してくるんじゃねえよ、猫野郎。
これでもくらえってんだ。

 

 

シルビの放った銃弾はいつもと違い、青いオーラをまといドゥの胴体を貫通する。

 

 


ぎゃにゃ!!
う・・ウォーターバレット!?
その技は魔族しか使えない筈だにゃ!!

 


そんなモン、俺が知るか。

 

 

そう言いつつも内心、その銃弾を使ったことに悔しく思うくシルビ。
先ほどウォータバレットではなく、彼が過去に作り出した敵のその技を銃弾に模した彼自作の銃弾。
普段使っている銃弾も魔族専用だが、これは魔族の力に特別“本物に近い”。
敵を嫌うシルビにとって敵の力を借りるも同然の行為は嫌悪をそのものだ。

 

しかし、今はそんな私情に挟まれている状況ではない。
ヘルガやリスキン・・・スニーク相手の時はこの銃弾を取り出す余裕がなかった。
そして、何よりウエスタの銃弾のほうがヘルガの隙を作れると判断した。
突進してくるだけだったドゥ相手だからこそこの銃弾を使えた。

 

 


うぐぅ・・不覚だにゃ・・。
だがこれで・・・・・!?

 

 

そうドゥが言った瞬間、ドゥは何かの気配を察知して2人を放置して脱兎の如くある場所で飛び込んだ・・・

 

 

続く

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