地下都市編(26)

シルビの案内のもと、マリコ達はついに出口に繋がる場所にたどり着いた。
出口の前に出る一歩前には広間が一度ある、そうシルビが言っていたが、そのとおりだった。
そして、そこには行く手を阻むようにヘルガとスニークが立っていた。

 

 


待っていたわ~♪
絶対来れると思ってたの☆
ようこそ、地下都市の最深部へ♪
ここを抜ければあなた達がほしがっていた出口よ☆
あと、おちびちゃん♪
ほら、壊れなかったでしょ、スニーク。
大切なお仲間がいるものね。
それに、あなたは光り輝く存在・・・。
壊れることなんて出来ない、あなた自身が己が壊れゆくことを否定する☆

 


ヘルガ、私たちはあなたを許さない!
地下都市を改造し、多くの人々を苦しめて・・・!!!

 

 

マリコは思い出す。
自分が扇動してしまった人々の末路、その光景を。
そして、ガラドゥから聞いた、ベルデアという少女のことを・・・。

 

 


あら、人聞きが悪い♪
ここはね、元々そういう場所だったのよ~。
まあ、ちょこっといじったけど☆
今ここでしていることは、私の発案じゃないのよ?

 



どういうことだ。

 


うーん。
お料理する前に・・・楽しい話だから教えてあげるわ♪

 


何が料理よ・・・

 


まあまあ、おちびちゃん。
いいから聞いて頂戴♪

 

 

楽しそうにヘルガは言う。

 

 


元々、ここの実験は太古にメイラ皇国が発案して、密かにしていたことよ☆

 


!!!

 


私はちょっとそのやり方を真似させてもらっただけ♪
場所、分からないはずよね。
国ぐるみで隠してたんだもの~♪

 

 

あまりの展開に、マリコ達全員が息を呑んだ。

 

 


太古の世界は文明が発達してたわ~。
と~~~っても。
それをさらに深めようとしたのが、ここ、地下都市。
地下に作ったのはどんなことをしてもばれないようにするためよ♪

 


どんなことをして・・・も・・・だと?

 


そう、どんなことをしても♪
なんだってしてたわ~。
人体実験なんて、普通よ?
私はメイラのしていたことを引き継いだだけ♪

 

 

ヘルガはマリコ達の反応を楽しみながら話を続ける。

 

 


ここ地下都市は、世界から追われた者達の集う場所。
歪な平等主義の果てに悲劇的な差別を受けた者達の最後の受け皿。
それは本当よ。
でも、メイラ皇国はその悲劇を利用してたの♪
この大陸のみならず、よその大陸にも悲劇のよりどころとしての地下都市として噂を流した・・・。
そして、多くの悲劇を背負った人々に更なる悲劇を与えたの♪
なんて、素敵☆
まあ、今のメイラは普通の国だけど?
残念ねー。

 


嘘よ、そんなこと!
あなたは、そうやって私たちをからかってどうしようというの!?

 


嘘じゃないわ♪
だって、ここの造り、おかしいと思わなかった?
実際に使ってるのは地下11階まで。
その下はただの迷宮・・・。
入り口は一番上で、出るにはわざわざ最下層までいかなければならない♪
そして、おまけに出口の前にはわざとらしい広間が一つ。
確かに私は何百年もここを支配しているけど、こんな造りにするほど暇じゃないわ~

 


なんですって!

 


ふふふ・・・。
当時の文明が崩壊したのは、別に魔王様のせいだけじゃ、ないわよ?
魔王様がおられて、確かにこの世界はどんどん素敵に滅んでいったけど・・・魔王様が手を下さなくたって滅んでいたわ♪
お馬鹿な人間達。
自らの手にあまる行為をし続け、自ら滅びの道をたどっていっていたのよ~。
今あるこの地下都市は太古の文明が残した人間の滅びの象徴☆

 


・・・・・・!!!

 


魔王様を封印した?
傲慢な人間達ね☆
確かにお見事だったわ、あの子達。
魔王様の寝首をかいて封印なんてしちゃうなんて?
でも、それだけ。
封印なんて、魔王様の手にかかれば必ずやこじ開ける事が出来るのに♪
今、まさにその時がやってきたのよ。
魔王様は今すぐにでも、目覚めようとしておられる・・・。
ああ、早く魔王様と感動の対面を果たしたいわ~・・・☆

 

 

 

 

 

唖然とするマリコ達。
ヘルガの言っている事が本当ならば、それは、悲劇でもあり、喜劇でもあった。

 

 

続く

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