地下都市編(11)

見張りのヘルダストは倍増し、何か慌しかった。

 

 


何の騒ぎだ?

 

 

目の前を急いで通り過ぎようとした医師らしき奴隷に声をかけるガラドゥ。

 

 


謀反だよ。
それも大規模の。
怪我人がどうとかこうとかで、俺まで下に借り出されることになった。
しかも、ヘルガが何を考えてるか知らないけど、ここを通っていけってさ。
意味が分からない。

 


!!!
謀反の扇動者は・・・誰・・・だ・・・・・・。

 

 

嫌な予感がした、それも凄まじく。

 

 


光の勇者様だよ。

 


何だと!!!!!

 


何だ知り合い?
なるほど、だからここを通れって言ったわけか。

 


光の勇者は・・・マリコ殿は・・・無事・・・なのか・・・・・・。

 


放って置けば死ぬ怪我だったけどさ、俺の治療と治癒魔法ですぐに起き上がれるようになる。
まあ、どっちみち扇動者はわざと生かされる運命だけど、あそこまで丁重に扱われるなんてさすがだね。
俺でも視える光のオーラ。
一般人が視えるぐらいだもん、凄い凄い。

 

 

医師の言葉は静かだが皮肉と軽蔑が交ざっていた。

 

 


わざととはどういうことだ?

 


たいてい謀反の扇動者はとりわけ強い属性効果を持っていて、しかも腕っ節が強い。
レベルの違いを思い知らせるためだろうね。
今回はヘルガがわざわざ戦ったって聞いた。
そんなこと初めて聞いた。
相当強かったんだね、光の勇者様は。
ああ、ちなみに生かされるのは先導者だけじゃなくて、加わった謀反奴隷数人も生かされる。
生き証人って奴ね。

 


生き証人・・・。

 


思い知らせるためだろ?
実際、扇動者は周囲の棘のような視線と自分やったことへの罪悪感に耐え切れず自殺する。

 


!!!!!


あんたには気の毒だけど、光の勇者様といっても小さい女の子だ。
目の前で自分についてきた者達が惨殺されたんだ。
どこまで耐え切れるか分からないね。

 

 

そういうと、奴隷医師は、ここからとっとと離れたいとばかりに足早に通り過ぎていった。

 

 


マリコ殿・・・何ということだ・・・・・・

正直、しでかすとは思ってはいた。
殺されるかもしれない、そう思うと・・・・・・・・・。
だが・・・殺されるよりもむごい仕打ちをマリコは受けた。
マリコは己の力量を省みず多くを犠牲にした。
それでも・・・・・・。

 

 

続く

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