地下都市編(4)

妙な闇に吸い込まれて言ったマリコたちは・・・

 

 

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ちょっと!
ヘルガの奴・・・何すんのよ!
それに、なによここ・・・。
シルビもガラドゥもどこかしら・・・?

 

 

あまりにも深い穴に落とされたのか、腰を強く痛めたマリコ。
しかし、強がって勢いよく立ち上がる。
そんな中、マリコは不思議な光景を目の当たりにした。
あたり一面不思議な作業している者たちがたくさんいる。
実験のようなそうでないような・・・。
わけがわからず、マリコは首をかしげた。
そして、腰の痛みをこらえて立っているマリコにとある老人が声をかけてきた。

 

 


あんたも捕まったのか・・・。
スニークの口車に乗せられたのかい?

 


スニークを知ってるの?

 


知っているとも。
若い頃、ワシは地下都市という不思議な場所に憧れた。
幻といわれた都市・・・
ワシは幻かどうか知りたくて旅に出た・・・。
そんな中、スニークに出会った。

 


!!

 


私が地下都市について調べていたときに、同じくらいの青年が声をかけてきた。
「俺も幻かどうか知りたかった。そして、ありとあらゆる書物を探しているうちに不思議な地図を見つけた。」
そう、青年・・・スニークは言った。
実際、一体何時の時代のか分からないぐらい古い地図を持っていた。
私は、彼の言葉を信じた。
そして、彼の目的まで信じてしまった・・・。
若さゆえかな・・・。
奴を怪しいと思わなかった。

 


え?
おじいさんが若い頃よね、捕まったの。
私達が会ったときもスニークは若かったわよ。
スニークって、何者?
ただのヘルガの使いっ走りじゃないの?

 


さあなあ・・・。
少なくとも、スニークの口車に乗ってここへ来た者は多い。
そして、ここを支配している女・・・ヘルガに奈落に突き落とされた・・・。
突き落とされた者は・・・奴隷としてここにいる・・・。

 


奴隷ですって!!
・・・私は勇者よ。
再びあの女と戦い、ここから絶対に出る。
ここも解放する。
奴隷なんて、許されない行為だわ!!

 


あの女・・・?

 


そうよ!
私達はヘルガと戦ったのはいいけど、ここに突き落とされた。

 


そうか、ヘルガと戦ったのか・・・。
初めて聞いたな。
ヘルガがわざわざ戦うとは、少なくともスニークよりは強いというわけかな・・・?
いつもはスニークが戦っておるのに。
いや、いきなり突き落とされたものがほとんどじゃが・・・戦いを挑んだ者でスニーク以外と戦った者は聞かない。
なのに、わざわざヘルガが出てくるとは・・・。
たいしたもんだ・・・。

 


スニークって実は強いの?
私達は戦ってないわ。

 


強いとも。
スニークに勝った者はおらん。
どんな猛者もだ。
おまえさんは小さいのに凄いな。
だが、ヘルガはさすがに無理だったというわけか。
まあ、当然じゃな。
あの女はなんせ、何百年もの間ここを支配している。
其の間、ここから出れたものはおらぬ。

 


私はヘルガよりも強いわ。
ここへ落とされたのは私がどじっただけ。
ヘルガに次はないわ!!

 

 

そんなマリコをどこか哀れむように見る奴隷達。
そんな中、カイという少年が口を開いた。

 

 


ようこそ新人さん。
捕まったくせに、随分な意気込みだな。
まだ、ここがどんな場所か知らねえってーのはいいなぁ。

 


私は勇者よ。
勇者に敗北は許されない。
私は絶対勝つ。

 


意味わかんねえな。

 


何がよ。

 


もう敗北した後じゃねえか。

 


さっきの私の言葉、聞いてなかった?
私はどじっただけよ。
勇者が眷属などという悪に負けてはならない。
戦わねばならない。

 


・・・戦わねばならないってか。

 


そうよ。

 


じゃあ、あんたは勇者だから戦うのか?
勇者じゃなくなったら戦わなくなるわけか?
戦わなきゃならないって何だ?
そもそも勇者って何だ?
俺にはわかんねーな。

 


勇敢に誇りを持って戦い抜き、絶対の決意を持って勝つ。
それが勇者。
私はずっとそうしてきた。
勝ち続けてきた。
私の誇り。

 


どじっただけ・・・か。
俺はあんたが今まで何をしてきたかは知らない。
ちびの頃からずっとここで奴隷生活だからな。
だが少なくとも、俺にはあんたが勇者とやらには思えねえな。

 


なんですって・・・。
それは私が捕まったからかしら・・・?

 

 

怒気を含めた口調で言うマリコ。
其の様子にカイは軽蔑した目でマリコを見た。

 

 


あんたが俺達の今までを何も知らないように、俺はあんたの今までを何も知らない。
知らねえが・・・少なくとも俺はあんたが気にくわねえ。

 


気が合うわね。
私もあなたが気に入らない。

 

 

続く

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