岩山編(8)

村では一気に少なくなり力も弱くなった魔物に、マリコとシルビの勝利を確信して大喜び。
お祭りモード。
そんな中、村に戻るシルビとマリコ。
マリコは凄まじい火傷を負いながらも、失神するどころかシルビに担がれることも断固拒絶して帰ってきた。

 

村人達や警備隊員たちが一気に押し寄せてくる。

 

 

村長
呪いの塔で、魔族に勝利したのですね!
すばらしい・・・さすが光の勇者様!!!
魔物が減って・・・この村も平穏に・・・

 

シルビ
そんなことはともかく、マリコの手当てだ!!!

 

 

そう言われて、初めてマリコの状況に気がつく村長や村人達。

 

 

村長
ゆ、勇者様、なんという酷いお怪我を!!!
なんということだ!!
早く治療せねば!!!!
誰か、医者を連れてこい!

 

警備隊員
あ、俺・・・少しの治癒魔法なら・・・。

 

シルビ
!!!???
そういうことはさっさと言え!
あああ、まあいい、さっさとマリコを治癒しろ!!

 

警備隊員
は、はい~~~~~

 

 

治癒魔法をマリコにかける警備隊員
少しずつだが、マリコは痛みが引いていくのが分かった。

 

 

警備隊員
お、俺の魔力ではこれが精一杯です~~~
も、申し訳ないです、完治できないで!
あわわわわ~~~~

 

マリコ
とんでもないわ。
ありがとう。
これだけ回復できれば十分よ。

 

シルビ
(マリコの言葉をさえぎりながら)
医者をすぐに連れてきてくれ、残りの治療をさせてもらう。

 

マリコ
私は平気よ。

 

シルビ
平気とか、よく言える。
全然治ってない。
とんでもない顔色してるんだぞ、お前。
お前は黙って治療を受けろ。

 

 

実際、シルビの肩は借りたが担がれるのは断固拒絶した所為もあり、マリコの顔は青白くなり、唇も紫がかって非常に危険な状態だった。

 

 

マリコ
・・・。
そうね、そうさせてもらうわ。
村長さん、お願いできるかしら?
(村人達の手前おとなしくうなずくマリコ)

 

村長
は、はい!
呼べ呼べ呼べー!!!

 

リム
お医者様なら回診中だけど・・・

 

村長
そんなの放っておいて、すぐ来るようにしろ!
連れて来い、リム。
状況を見て物を言え!!
勇者様の一大事だぞ!!

 

リム
は、はい!

 

 

走っていくリム。

 

 

マリコ
そんなに急ぐ必要はなかったのに、村長さん。
私はさっきの隊員さんの治癒があって楽になったのだもの。
後回しでよかったのに。
(微笑むマリコ)

 

シルビ
・・・。

 

村長
それはなりませぬ、勇者様!
我々を救ってくださった方にそんな無礼は許されませぬ!

 

シルビ
・・・。
なんだかなー。
(苦虫をつぶしたような顔をするシルビ)

 

村長
そ、それですな、塔の魔族は・・・

 

マリコ
安心して、倒したわ。
彼を倒せば結界が消えるって、本人も言っていたから岩山の結界はなくなっているはずよ。

 

 

おおおおおーーーーーと喚起の声を上げる村人達と警備隊達。

 

 

シルビ
行けばすぐ分かる。
誰か岩山に確かめればいい。
魔物の力も弱まったし、数も減った。

 

 

一斉に視線を浴びる警備隊。

 

 

警備隊員
し、しかし、なんかまだ何かあるやも・・・(ごにょごにょごにょ)

 

マリコ
安心して、治療を受けたら私達が見に行くわ。

 

シルビ
・・・マリコ!

 

マリコ
私はそのためにいるの。
大丈夫よ。
絶対解決させる!

 

警備隊員
勇者様・・・!

 

村長
すばらしいお方だ!!

 

シルビ
マリコは怪我をしているんだぞ。
(村長をにらめ付け、強く言うシルビ)

 

村長

(シルビの迫力に思わず後ずさりをする)

 

マリコ
治療を受ければきちんと動けて戦えるわ。
何の心配もないわ。
任せなさい。

 

シルビ
マリコ・・・!

 

マリコ
私は決めたことは最後まで成し遂げる。
シルビ、嫌なら降りなさい。

 

シルビ
・・・降りるかよ。
(あきらめたように言うシルビ。其の言葉には悲しさがにじみ出ている)

 

 

 

続く
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