春だけど
今日は寒いね
ガクフルフル
雨が冷たい
ガクフルフル
上着を着こんで
ガクフルフル
晴れになるのはいつかなあ
春だけど
今日は寒いね
ガクフルフル
雨が冷たい
ガクフルフル
上着を着こんで
ガクフルフル
晴れになるのはいつかなあ
色あせない思い出に
ずぶずぶずぶ
足を囚われ
ずぶずぶずぶ
過去の輝きに
ずぶずぶずぶ
足を囚われ
ずぶずぶずぶ
今にも
未来にも行けずに
ずぶずぶずぶ
色あせない思い出
過去の輝き
諸刃の剣
サクサク歩き去る
みんな一緒にサクサクサク
いつも忙しくサクサクサク
なんか寂しいね
そんなある日
春が来て
桜満開
サクサク歩いていた忙しい人たち
気が付けば
ちらほら止まってた
さみしいのは君のせい
悲しいのは君のせい
苦しいのは君のせい
愛しい愛しい君のせい
からくり時計から見た風景
からくり時計で出来ていた
みんながからくり時計の中で動いている
そんなある日
からくり時計から見た風景
そこから見える
からくり時計の中から
逃げ出した人形一匹
その人形
いったいどこへ行ったのだろうか
名もなき花は
天を目指して
伸びていた
果てしない空へ向かい
伸びていた
一筋の陽光に向かい
伸びていた
光りを探し
天を仰ぐ
暗闇に包まれた
天を仰ぐ
進んでも暗い
天を仰ぐ
光が注がれるのを信じ抜き
天を仰ぐ
心がぼとりと落ちてゆく
底なし沼に落ちてゆく
ぼとりぼとりと落ちてゆく
心がずぶりと沈んでいく
底なし沼に沈んでいく
ずぶりずぶりと沈んでいく
ああそうだ
落ちた心を拾わねば
沈んだ心を引き揚げねば
ぽとぽとずぶずぶぽとずぶずぶ
ちょっとした言葉の交わりに
安心感を覚えつつも恐怖する
とげだらけの自分では
下手すりゃ
他人も自分も血まみれだ
闇夜に紛れた工場に
赤い月の光がそそぎこむ
虚ろに照らされた工場は
もはや寂しさしか
くれはせぬ